詩画倶楽部

ポエジー漂う小冊子。六角文庫の電子本、紙の本。ブログ・ライヴラリーです。
by vooker
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白秋音楽会—北原白秋

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 白秋音楽会
 北原白秋
 2015年2月10日
 TTZ形式
 27ページ 136KB
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 白秋の第一歌集『桐の花』から、楽器演奏に関する短歌だけを集めてみました。クラリネットやトロンボーンなど西洋楽器もあれば、琴や三味線ら和楽器も鳴ります。プロの奏者もいれば、幼い小児もいます。それら一首一首に耳傾けて、白秋の奏でる調べを味わうのも、また音楽好きの楽しみでもあります。

 白秋は後に山田耕筰と「詩と音楽」を創刊、「砂山」「城ヶ島の雨」など沢山の童謡・唱歌を作りました。

 『桐の花』刊行時28歳だった白秋が50歳近くになって、こども達のために中古のピアノを手に入れます。念願の楽器だったのでしょうか、目頭を熱くしながら書いた詞書きと、昂揚感のある短歌二首を附録に添えました。
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by vooker | 2015-02-10 22:21 | *音の叢書

あるヴァイオリニストの印象—恩地孝四郎

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 音の叢書
 あるヴァイオリニストの印象
 恩地孝四郎
 2013年3月6日
 TTZ形式
 6ページ 100KB
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 恩地孝四郎には、ラヴェル、バルトーク、ドビッシーなどの《楽曲によせる抒情》シリーズの版画作品があります。それらもまとめて見たいものですが、ここでは数奇な運命を辿ったヴァイオリニストに寄せた一編の詩と一枚の版画を小冊子にしてみました。
 恩地の作品で細面痩身で描かれた《あるヴァイオリニスト》諏訪根自子は、美貌の天才音楽家として知られた伝説の人物です。戦前に16歳でベルギーに留学、大戦中もパリとベルリンを往復して演奏活動を続け、ベルリン陥落でアメリカ軍に拘束されて帰国。戦後もしばらくは活動を続けていたものの、60年頃に隠遁。以後は偶に録音、私的な演奏会がある他は消息も聞かれず、昨年の3月6日に亡くなっていたことが、秋に報道されました。
 恩地は諏訪根自子の演奏を占領軍下のステージで聴いています。そのときの印象を綴ったのが、この詩と版画。
 《ああ、骨身を削つてゆく弦と弦との擦音》
 人体と感情、思想と世相、個人と世界、希望と運命、芸術と生存……いろんな擦過音が胸に届いてきます。
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by vooker | 2013-03-06 19:04 | *音の叢書

ぎたる弾くひと—萩原朔太郎

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 音の叢書
 ぎたる弾くひと
 萩原朔太郎
 2013年3月5日
 TTZ形式
 8ページ 180KB
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 萩原朔太郎は自らギターやマンドリンを弾き、ゴンドラ洋楽界という会を結成、熱心に演奏会なども開いています。他に笛も所有し、作曲した「機織る少女」の楽譜なども残っています。
 朔太郎の詩との出会いは、黒猫の《おわあ》という鳴き声であったり、鶏の声の《とをてくう とをるもう》であったりしました。朔太郎は、犬の遠吠も《のをあある とをあある やわあ》と聴く耳を持っています。
 詩の音韻、音律には一家言ある人で、視覚的な竹の風景でさえ、音楽的です。原稿用紙は、視覚と聴覚の融合を言葉で図れる、五線譜以上に自由の利く場だったのかもしれません。
 この朔太郎の朗読なら、さも音楽的であり、大いに示唆に富むだろうと期待しますが、意外にそうでもなさそうなのは、神経質な自意識のせいでしょうか。はにかみがあるようです。それに比べると山之口貘はすーっと詩の中の音楽性に乗っていきます。面白いものですね。
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by vooker | 2013-03-05 23:57 | *音の叢書

ピアノ—芥川龍之介

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 音の叢書
 ピアノ
 芥川龍之介
 2013年3月1日
 TTZ形式
 9ページ 20KB
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 芥川龍之介は、岡本かの子と同じ三月一日の生まれ。両人の交流はかの子の『鶴は病みき』で面白く読むことが出来ます。
 かの子の『ダミア』と龍之介の『ピアノ』を、音の叢書に加えました。
 執筆は四月ですが、この小品の季節は秋。震災で崩れた跡に放置されたピアノ。アカザに蹲って寡黙なまま。そのピアノが突然一音を鳴らした。雨上がり、月光に濡れて……。猫か、鼬か、蟇か。姿無き弾き手は。ピアノの余韻が耳に残る名品です。
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by vooker | 2013-03-01 17:24 | *音の叢書

ダミア—岡本かの子

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 音の叢書
 ダミア
 岡本かの子
 2013年3月1日
 TTZ形式
 8ページ 32KB
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 岡本かの子とダミアは1889年の同年生まれ。1929年にかの子は一平、太郎、愛人など奇妙な六人グループでパリへ渡っています。そのときにダミアの歌を間近に聴いたこともあるのでしょう。
 「うめき出す、といふのがダミアの唄ひ方の本当の感じであらう。」と書き出して、かの子流にダミアの歌と人間について解剖しています。寒色系のダミアと暖色系のかの子、対立するようで、同調するようで、炎のめらめら燃え上がるような文章。
 「ダミアの唄は嬲殺しと按撫とを一つにしたやうなものなのだ。」
 こんな風に言われると、それはやっぱり<モンパルナス裏のしょんぼりした>小屋で聴いてのことだろうな、と思うしかありません。
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by vooker | 2013-03-01 14:35 | *音の叢書

鉦たたき—尾崎放哉

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 音の叢書
 鉦たたき
 尾崎放哉
 2008年9月30日初版
 TTZ形式
 12ページ 16KB
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 放哉は虫の中で鉦叩が一番好きだそうです。チーン、チーンと、地の底四五尺の処で、真っ黒い衣を着た豆人形のような小坊主が、一人静かに鉦を叩いている——という幻想を抱いています。その放哉が詠んだ鉦叩の句は見あたりませんでしたが、山頭火には、
   ふ る さ と の 土 の 底 か ら 鉦 た た き
という句があります。実際には庭や垣根の樹上で鳴くらしいのですが、他にも、
   月 の 虫 鉦 を 叩 い て 穴 に 居 り  渡辺水巴
   鉦 叩 た ゝ き て 孤 独 地 獄 か な   安住敦
 やはりあの沈み込む寂音は地中地下を連想するのでしょう。
 その音数、音程、音色、ピッチなど、鉦叩は聴けば聴くほど、いろいろ知りたくなる秋の虫です。
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by vooker | 2008-09-30 03:25 | *音の叢書

夏の夜の音—正岡子規

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 音の叢書
 夏の夜の音
 正岡子規
 2008年7月12日初版
 TTZ形式
 8ページ 32KB
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 明治33年(1900)7月12日の夜、病床の子規が聴き取った音のスケッチです。夜8時から未明2時まで。開け放した夏の夜には、いろんな音がつつ抜けて来ます。八畳の床に臥せっていても、そこは人間世界に囲まれた一画、子規の耳はよく開かれています。
 たった6時間の音のみによる写生ですが、細やかに生きている人間模様がサウンド・ポエムとなって響いてくる名品です。
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by vooker | 2008-07-12 16:47 | *音の叢書

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