詩画倶楽部

ポエジー漂う小冊子。六角文庫の電子本、紙の本。ブログ・ライヴラリーです。
by vooker
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星からの電話—室生犀星

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 プレセペ叢書
 星からの電話
 室生犀星
 2013年2月14日
 TTZ形式
 6ページ 32KB
 図書室 ダウンロード




 電話と言えば映画「ET」を思い出しますが、犀星は星からの電話です。
 関東大震災の後、郷里金沢に一家で疎開していた時の詩で、『故郷図絵集』に収められています。雪国の寂々とした風景を淡い心象で綴る作品が多い中で、この詩は異彩を放っています。柘榴が美しく描かれていて、ケフェウス座のガーネット・スターをつい思い出します。あちらは変光星、こちらはどうも星団風ですが……。
 犀星には他にも、星がじりじりと寄っては弾き飛ばされた方が落ちるだとか、静まりきった夜にききなれない声でお喋りを続けるだとかの詩句があります。『星より来れる者』という詩集も出しています。
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by vooker | 2014-03-02 21:25 | *プレセペ叢書 | Comments(0)

夢と天然—泉井小太郎

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 夢と天然
 泉井小太郎
 2014年1月1日
 mobi形式
 499KB
 300円
 Kindle Store
 iBookstore





 21世紀に入って最初の詩作が、正月に芽を着けた翁草について書いたもの。それをプロローグに「花鳥吟遊」「銀河逍遙」として花、鳥、星を巡った作品を集めました。特別にテーマにしたというよりも、身近なものを歌ったら自然にそうなったという按配です。そのぶん、人とは少し疎遠になっていた時期の作品集です。

  宇宙は
  膨張しているそうな
  広く
  遠く

  われらの
  方寸は
  どうであろう

  ぽつんと
  咳をする星にいて

        —「地球」

 天然という言葉は、自然と本然の両義を持つようですきな言葉です。そこに人為は入って行きにくいものですが、夢はすんなり溶け込むような気がします。気がするだけで本当のところは分かりませんけれども、夢と天然の二語あれば、わたしなんぞは何とかやっていけそうです。

 表紙は、1997年の春、金沢犀川下菊橋から眺めた、夜明けのヘールボップ彗星です。これこそ夢と天然が一つになった時間であり、風景でした。
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by vooker | 2014-01-15 04:56 | *詩集 | Comments(0)

月へのぼったピアニスト—泉井小太郎

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 月へのぼったピアニスト
 泉井小太郎
 2013年12月24日
 ePub形式
 106ページ 80KB
 図書室 立ち読み頁






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 月へ昇ったピアニスト
 泉井小太郎
 1997年11月20日初版
 2008年 9月27日五版
 エキスパンドブック
 58ページ 48KB
 図書室


 ニューヨークのどこか裏町、小さなジャズ・クラブ<ハレルヤ>。ある日のピアノ・トリオの演奏です。モデルは<Amazing>シリーズで名高いバド・パウエル。ベースに赤毛のピコ、ドラムスに稲妻ピトンを従えてのルナティックな一夜。

 ジャズ・ファンのある青年が、勤め帰りに町で見知った子供二人をジャズ・クラブに招待、彼が演奏の折々に子供たちに話しかけているといった設定です。本のどこにもそんなことは書いていませんが……。
 パウエルの演奏には、必ずどこかで、このままもう帰って来ないのではないかと思う一瞬があります。それだけアドリブが深く、イマジネーションが高く。
                      —『六角文庫の本』より

 1997年11月にスタートした電子図書室の第一冊がこの本でした。

                           (2008.9.29)


 図書室でそのまま閲覧出来るBiB(ブック・イン・ブラウザ)方式の書架の第一冊に、この本を選びました。エキスパンドブック版から、約16年振りの復刻です。
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by vooker | 2013-12-23 20:10 | *童話 | Comments(0)

星の風景—泉井小太郎

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 星の風景
 泉井小太郎
 1996年9月21日
 JPG形式
 21ページ 1100KB
 フロッピー文庫




 百武彗星がやって来た1996年のイーハ陶房賢治祭(金沢市郊外犀川上流にある友人の工房で毎年9月21日に開催)に出品したフロッピー入り写真集。コンピュータ(Performa6210)を触って半年、インターネットに繋いで一ヶ月、ホームページを開く二ヶ月前頃のことです。童話絵本二冊はエキスパンドブックで製作したものの、全編写真のこの一冊だけはjpgの扱えない上記ソフトでは無理で、ほかにいいものもありませんでした。そこで何かの付録フォルダに入っていたフリーのスライドショー・アプリケーションの助けを借りました。複数のjpgファイルと同一フォルダに入れたこのアプリ・アイコンをダブル・クリックすると、ファイル名に従って順番にフル画面のスライドショーにしてくれる、というただそれだけのものです。
 写真はオープニングとクレジット画面を入れて22枚。ファイル名の頭に数字とタイトル。例えば、
  01 百武彗星 七曲
  02 月と惑星たち(金・火・木)
  07 ω(オメガ)星団 上辰巳
  08 天の川射手座 野田山
といった具合です。これを画面下部に表示してくれて、簡単な時間設定も出来たはず。賢治祭に星の写真で参加、陶房のモニタで観てもらうことに意義があったので、これで十分でした。驚いたのは、フロッピーが売れたことでした。もっとも後で聞いたところ、電子本が面白いとかではなく、こんな星の写真が撮りたいので参考に、ということであったようです。
 素人が手軽に星景写真を撮って、素人が気軽に電子写真集を作る——そんな見本のような作品でした。
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by vooker | 2013-02-17 23:24 | FD/CD/DL叢書 | Comments(0)

白秋天文詩歌抄—北原白秋

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 プレセペ叢書
 六角文庫編
 白秋天文詩歌抄
 北原白秋
 2009年10月12日
 TTZ形式
 34ページ 24KB
 図書室 ダウンロード



 プレセペ叢書の八冊目、ようやく白秋の編集が完了しました。天文詩抄と天文歌抄から成っています。16編の詩と19首の短歌。

 葛飾紫煙草舎で雀と哀歓を共にした白秋は、小田原木菟の家では星にずいぶん親しんだようです。毎晩屋根裏に上って星を研究し、バルコンや寝室から夜空の美しさを仰いだ、と書き残しています。この頃の作品をまとめた『水墨集』には幾つか星の登場する詩篇があります。『邪宗門』『思い出』時代なら西洋星座や恒星の名前がきらきらと綴られ、伝説も華やかに語られたかも知れませんが、ここでの白秋の研究とは、星の知識よりも観望・観相を深めるようなものだったのでしょうか。ちょうど火星が世紀の大接近をしている時(1924年)でもありました。
 ウィンネッケ彗星を観たのが1927年、(小熊秀雄も長詩『数十万年目に相逢ふ月と星とに就いて』に描いた)三日月による金星土星の連続掩蔽を記録したのが1933年。
 はるか昔の天文イベントを詩歌で追体験出来るのはうれしいことです。
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by vooker | 2009-10-12 06:33 | *プレセペ叢書 | Comments(0)

星—岡本かの子

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 プレセペ叢書
 
 岡本かの子
 2009年9月30日
 TTZ形式
 12ページ 24KB
 図書室 ダウンロード




 印度洋上で南十字星を眺め、エジプトのピラミッドの頂点に天狼星(シリウス)を認めた岡本かの子の星空体験は、なかなか羨ましいものです。
 アフリカの夜空の星々を結んで勝手な空想図を描くのが楽しかった、と『大菩薩峠』の清澄の茂太郎のようなことも語っています。茂太郎が人形座・蒲団座・拍子木座を作ったのに対して、かの子は東京の留守宅の半面図とか、エジプトまでの旅程図だとか。
 奔放でやんちゃな、童子と婦人。ともに星と語るのが大好きで、茂太郎が船のマストによく登ったように、かの子は秋の晴れた夜、よく家の屋上に昇ったそうです。そんなかの子の、星を巡ってのエッセイです。
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by vooker | 2009-09-30 22:28 | *プレセペ叢書 | Comments(0)

星—芥川龍之介

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 プレセペ叢書
 
 芥川龍之介
 2009年7月31日初版
 TTZ形式
 6ページ 32KB
 図書室 ダウンロード




 「星」は『侏儒の言葉』の冒頭を飾る一章です。
 ヘラクレス星群に思いを馳せ、宇宙の永久ならざるを語り、星に共感する芥川龍之介。
 ヘラクレス星群はM13という名でも親しまれる、北天随一の球状星団。当時36000光年、現在は22000光年の距離とされています。1000万個以上の星が直径100光年の範囲に密集しています。肉眼では光の点(6等位)に、双眼鏡で丸い小さな膨らみ、望遠鏡では広がりのある光芒から、星々に分離した壮麗な風景まで楽しめます。龍之介や、文中で和歌を賞賛された子規などは、この天体の壮観を眺めたことがあるのでしょうか?
 最後は、<しかし星も我我のように流転を閲(けみ)すると云うことは——兎に角退屈でないことはあるまい。>といかにも芥川流の締めくくりです。
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by vooker | 2009-07-31 18:08 | *プレセペ叢書 | Comments(0)

三人づれ—萩原朔太郎

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 プレセペ叢書
 三人づれ
 萩原朔太郎
 2009年7月22日初版
 TTZ形式
 6ページ 32KB
 図書室 ダウンロード




 7月22日、日本で46年振りという皆既日食がありました。当地播磨では午前11時頃最大84%の食分で、曇り空ながらも、見事な三日月形太陽を眺めることが出来ました。

   日蝕の大露ふみて草刈女       飯田蛇笏
   日蝕はじまる 女の髪の濡れしまま  富沢赤黄男
 日蝕には女性が似合うのでしょうか。そう言えば古代の日蝕事件の主役もアマテラスとアメノウズメでしたね。これに対して、萩原朔太郎は男の三人連れです。
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by vooker | 2009-07-23 05:20 | *プレセペ叢書 | Comments(0)

新星—寺田寅彦

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 プレセペ叢書
 新星
 寺田寅彦
 2009年4月30日初版
 TTZ形式
 13ページ 32KB
 図書室 ダウンロード




 プレセペ叢書第四弾は、寺田寅彦の天文随筆です。
 自宅中庭での夏の宵の一家団欒。子供が南空に見つけた大きく輝く火星。遊星の軌跡、琴座のβ星の変光、流星、新星などの話を聞かせる夜々。
 その夏、1920年8月21日に白鳥座に新星が現れます。新聞でニュースを知った夕には博士も子供と一緒に確認、デネブと争う輝きと書き留められています。ちなみに晩年天体観望に熱心だった内村鑑三がこの新星を独立発見、天文台への報告を怠って栄誉を逃したことを非常に残念がったということです。
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by vooker | 2009-04-30 22:17 | *プレセペ叢書 | Comments(0)

東岩手火山—宮沢賢治

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 プレセペ叢書
 東岩手火山
 宮沢賢治
 2009年3月30日初版
 TTZ形式
 19ページ 24KB
 図書室 ダウンロード




 プレセペ叢書第3弾は、宮沢賢治が案内役の岩手山山頂の夜空です。
 1922年9月18日午前3時40分。月齢25。
  <それから向ふに
   縦に三つならんだ星が見えませう
   下には斜めに房が下つたやうになり
   右と左とには
   赤と青と大きな星がありませう
   あれはオリオンです オライオンです>
 宮沢先生に連れられた花巻農学校の生徒たちと一緒に、しばらく未明の岩手山の頂に佇んでみましょう。
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by vooker | 2009-03-31 22:50 | *プレセペ叢書 | Comments(0)

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